医療の倫理 (岩波新書)



医療の倫理 (岩波新書)

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「掛かり付け医師」制度の盲信には賛成出来無いが、比較的公平な良書
本書は、「Moore人体発生学」の訳者でもある、産婦人科学の大家、星野一正氏(1927年生)によって書かれた、医療生命倫理の入門的通書である。その内容は、脳死、掛かりつけ医制度、インフォームト・コンセント(解諾)、リビング・ウィル、遺体の献体、臓器移植、倫理委員会、等、多岐に渡ってゐる。著者は、そうした多岐に渡る医学・医療の倫理的問題を、著者の北米での医療体験などを織り込みながら、論じて居る。この本で、私が評価する点は、1)日本で、医療の倫理が論じられる時、マスコミの視点が、言はゆる先進医療の問題ばかりに集中して、他の広範な問題に及んで居ない事を指摘して居る事、2)著者が、北米で豊かな臨床経験を持つにも関わらず、北米の医療を必ずしも盲目的に賞賛して居ない事、特に、著者が、北米で患者として現地の医療を体験した際、北米医療の否定的側面を体験した事を書いて居る事、等である。その一方で、「掛かり付け医師」制度に対する著者の提言は、失礼ながら、日本の医療の現場を十分理解しておられない、と言ふ印象を受けた。−−詳細は省くが、「掛かり付け医師」制度は、救急医療の充実とは両立しがたいと言ふのが、医療現場に居る私の所感である。−−こうした長短の有る本だが、例えばNHKの医療報道番組がそうであるが、医療問題を論じる際、過度にリベラルな姿勢を取り、現場の医者ばかりを悪者にする傾向の強い日本の医療報道、出版の中で、この本は、比較的公平で、全ての点では同意しがたいにしろ、良書であると、考える。(西岡昌紀・神経内科医)

理想すぎて、鼻白む思い
奥付の経歴を見ると、本書の類いの本を書くにはふさわしい方であるようだ。しかし個人的な私の読後感は非常に悪い。長く海外で医療活動をして、論理的な思考に慣れている著者であるはずなのに、自説を展開するときにしばしば覗き見えるものは、一方的なきめつけであり、オブラートにくるんだ独断である。とりわけ日本文化と医療にかかわる議論の提出の仕方や主張は、反対ポジションへの感情的なものをくどくどと露呈しており、医療倫理の基本的考え方を学びたい人には、空論的な偏りが強いと思う。

たとえばその好例は第七章「遺体の提供」のテーマである「献体」であろう。日本人と欧米人とを比較して、献体精神が貧困であるということで、日本人を非難するのが著者のスタンスである。献体にかかわる医療関係者をなんとも、理想的な倫理を実行しているすばらしい人たちに見立て、そういう御託を延延と何ページにもわたって記述されると、鼻白むというものだ。今、医療への国民の不信感は救いようがないところまできている。患者へのひどいパターナリズムはひるむところなく、患者を軽視する医師の姿は掲示板などや個人のホームページで語られている。執刀の外科医のランクが高いと、別途謝礼金を支払うわねばならないという慣習は、一部の大学病院だけではない。病室から病室をわたる大名行列はいまだ健在で、老いた老婆がやせさらばえた胸を回診が済むまで何分もさらしたままになっている。大学医局では研究費の流用が行われている。

そうした日本での医療の腐食部分を書かないで、美化した献体への空論を書き連ねても、何が「医療の倫理」であろうか。まず、医者、その家族、親族・・・など献体で強い利益を期待する人たちが「全員」献体を予約した後、考えてもいいかも知れない。献体を拒む遺族を批判する前に、著者は医療の現場の欺瞞性というテーマを一章を設けて論じるべきであったろう。

初学者必読の書
生命の倫理に関心を持つものは、知っていなければならないトピックが網羅されている。生命倫理を語る者で、これに目を通していない者は皆無である。




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